平野レミさんとイラストレーターの和田誠さんの長い連れ添いが、2019年10月7日に和田誠さんの肺炎による突然の訃報で終わりました。83歳で亡くなった和田誠さんは、平野レミさんにとって47年間の結婚生活を共有し、料理の道に進むきっかけを与えてくれた最愛のパートナーでした。
彼の死により、平野レミさんは深い悲しみに包まれ、抜け殻のようになりましたが、家族の温かい支えによって少しずつ立ち直っていくこととなりました。
和田誠さんの死後、平野レミさんは喪失感や寂しさに苦しみ、食事も摂ることができないほどの深い悲嘆に暮れました。しかし、息子や嫁、そして孫たちが一丸となって、彼女を支え、慰めました。家族の力を借りて、平野レミさんは少しずつ前向きな気持ちを取り戻し、日々の生活に意味を見出していくこととなりました。家族との絆が、彼女にとっての癒しとなりました。
平野レミさんは、毎朝和田誠さんの写真の前でお茶を淹れ、彼との思い出に耽る日々を送っています。写真を通じてコミュニケーションをとることで、彼女は和田誠さんとの絆を感じ続けています。また、夢に現れたり、日常の中で彼の存在を感じる瞬間が、平野レミさんにとっては特別な時間となっています。
その悲しみや喪失感を乗り越え、平野レミさんは和田誠さんとの思い出や家族とのエピソードを綴ったエッセイ集『家族の味』を発表しました。このエッセイは、彼女が辛い時期を乗り越え、愛する人との絆を感じ続けるために書かれたものであり、読者にはその深い感動を伝えています。
『家族の味』はポプラ社から刊行され、平野レミさんの人生や家族への愛が詰まった温かなエピソードが綴られています。彼女のストーリーは多くの人に共感を呼び起こし、同じような悲しみや失意に立ち向かう励ましとなることでしょう。
和田誠さんの死から数年が経ち、平野レミさんは家族との絆や思い出を大切にし、彼の存在を心に刻みながら新たな日々を歩んでいます。喪失の中でも、愛する人の思い出や家族の支えがあれば、人は立ち直り、新しい希望を見いだすことができるのかもしれません。
